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コノミアキラさんインタビュー

コノミアキラさん

コスプレパフォーマンスに国境はない!?
コスプレパフォーマンスに国境はない!?

げきとら よろしくお願いします。ではまず、海外でご活躍ということで、

今までどういう国々を回られましたでしょうか。

 

コノミ アジアが多いです。中国だけでも北や南に十何カ所行ってたり。韓国、台湾、シンガポール。タイなんかはご縁もありまして10回ぐらい行ってますね。その他の国も色々招聘して頂いています。

 

げきとら そういう海外の活動を始めるようになったきっかけっていうのはどういうことだったんでしょうか。

コノミ 2007年に愛華しぐまさんが「コノミちゃん、コスプレサミットに出よう」って誘ってくれたんです。私それまで隠れオタクでコスプレも隠れてコソコソやってたもんですから、あまりその世界もわからず、恐怖心もなく誘われるまま大会にでたんですね。

 で、そのコスプレサミットでなんと日本代表に選ばれてしまい、ありがたいやらびっくりやらで…

実はそのコスプレサミットって世界30カ国以上の国が参加してるコスプレのオリンピックみたいなイベントなんです。そこで色々な素晴らしいご縁があって海外のイベントに招待していただけるようになりました。

 

げきとら なるほど。一番今までで良かった国、都市、イベントとかはなんになります?

 

コノミ 最近で印象に残ってるのはエジプトですね。

 エジプトって小さい頃から憧れていた国で。なんだかミステリアスじゃないですか。

どれだけ日本のPOPカルチャーが流行っているのか未知数だったんですよね。

 そこで、仲間と大好きなNARUTOでステージをしたのですが皆さんとても喜んでくれて。嬉しかったなぁ…

その後、政府から特別な許可をいただいて、JOJO3部の空条承太郎のコスプレで、エジプト市内やラクダに乗って砂漠のピラミッドの前で撮影ができたりもしたんです。エジプトが舞台の漫画だから、聖地巡礼って感じですごく胸が熱くなりました。一生の思い出です。

* オタ芸パフォーマンスをオンラインでゲキトラさんと事前練習するインドのオタクの皆さん

海外コスプレ活動で人生が変わる!?

げきとら なるほど。コノミさんが海外活動で得た人生の大切なものといいますか、海外活動しなかったら得られなかったものはどういうもの、ことになりますか。

 

コノミ やっぱり一番は、見聞が広がりますよね。みんなそれぞれ生きてく上で自分の物差しって持ってると思うんですよ。その物差しの幅が海外に行くとすごく広がりますね。

また、世界中のオタク友達と言葉や人種を越えて友達になれるのがすごく嬉しいです。

オタク イズ ノーボーダー!

 

げきとら 海外での経験を経て何が一番変わったって言えますか。

 

コノミ 何でも許せるようになりました。昔はなんでこの人は変わらないんだろうとかなんでこの人はこういう考え方をするんだろうとか思ってたんですけど、みんな、生きてきた環境が違うから当たり前じゃないかと。

他人に対しても自分自身に対しても「YES」って言えることって大事なんじゃないかなぁと思いました。

 

げきとら 海外で常識の違いも文化背景も全然違う人たちと交流を持つことによって、人間違ってて当たり前なんだと思えるようになったってことですかね。

 

コノミ そうですね。日本って会社やコミュニティーのその色に染まらないと生きていけない場合が多いですよね。違うとすぐ否定したり、排除しようとしたり、悪口言ったり。

でも、どの国にいっても、いつでも自分の「らしさ」をだせてる人は、輝いてるんです。

私も自分のやりたいことをちゃんと自分自身で選択して行動しないと駄目なんだなって思いました。

 

げきとら まず私も一応海外活動をしているパフォーマーの端くれでもありまして。インドではコノミさんと行動…というか苦楽を共にしまして(笑)。

 

コノミ そうですね(笑)。兄貴ありがとうございます、その節はゲキトラさんと一緒で大変助かりました。

オタク文化の需要

げきとら ところで上演の需要っていうのはどうなんですかね?

 

コノミ 上演っていうのはコスプレパフォーマンスの上演ですか?

 

げきとら そうですねはい。

 

コノミ 増えてますね。年々倍近く。私がはじめた2007年頃はコスプレのショーケースをする方も観る方もすごく少なくて稀だったのですが、今は毎週のようにステージ依頼が来ますね。

今月は海外だけじゃなく日本全国飛び回っていて、自分のマンションにトータル5日しか帰れませんでした。家賃がもったいない(笑)

 

げきとら じゃあそれを見て私もコスプレやりたいっていう海外勢もこれからさらに増えてくかもしれないわけですよね。

 

コノミ そうですね。私は、好きな作品の写真撮影ももちろん大好きなんですが、やっぱりコスプレパフォーマンスになると表現の幅が増えますよね。

写真だけに比べて、稽古や音源制作や脚本やら、やることいっぱい増えるので、すごく面倒くさい遊びですが(笑)

 

また、エンターテインメント性がグッと増すので、その作品を知らない人たちにも楽しむことができるんですよね。

 動いてるコスプレを見るって結構刺激的なんじゃないかなと思うんですよね。ディズニーランドに行って動いてるミッキーに会って、ミッキーにハグまでされたらもうミッキーのこと好きになるしかないじゃないですか。なんかそんな感覚なんじゃないかなって思うんですよ。

 

海外活動って実際どうなの?

げきとら コノミさんみたいに海外活動をしたいと思ってる日本人のコスプレーヤーっていうのはどのぐらいいると思います?

 

コノミ 結構最近増えてきてるんじゃないですかね。

私は実は今まであまり海外の活動の話をネットに流してこなかったのですが、

今年からツイッターなどのSNSで、「 #コノミの海外コスプレポ 」というタグをつけてちょこちょこ情報発信しはじめたんです。

それが結構反応があって。

 

げきとら みんなちょっと憧れっていうのはあるわけですかね。

 

コノミ 昔より身近な感覚はありますよね。

 

 

げきとら なるほど。国内で頑張ってレベルの高いクリエーター活動ができたら海外にも行けるようになる、っていうのとまたちょっと違うわけですよね。

 

コノミ それもあるとおもいますが、海外のイベント事情も日々成長してますし、日本人も今は割と気軽に渡航できる環境なんだと思いますよ。逆輸入っていう形もありますしね。

 

げきとら それは日本でそんなに活躍してなかった人でも、インターネットを通じて海外のほうでこの人すごいって感じになって呼ばれるっていう感じ?

 

コノミ そうですね。ニッチな分野なんで、日本では誰も知らなくても、その分野の世界では「ネ申」みたいな方々もたくさんいらっしゃいます。

でも、結局はその方の人柄ですし、ご縁だと思いますよ。

作品やキャラクター、一緒に活動する仲間に対するリスペクトがあり、それを自身のクリエイティブに昇華する人。魅力的ですよね。

 

 

げきとら もう昔と活躍の仕方も多分違ってるんでしょうね。

 

コノミ その感覚はありますね。今はインターネットネイティヴな方、SNSの使い方が上手で情報の伝え方が上手であったりする人、つまり、

「自己プロデュース」ができる方が表に立つイメージが強いですね。

 

また、自分らしく「つくる」ということを大切にする「クリエイター」気質を持ちながら、「他者を楽しませる」ことができる「エンターテイナー」性、演出力がある人材が求められていると思います。

何事もバランスが大切ですね。

 

 

げきとら なるほど。お互い活動を続けていくうえで、この先、海外活動の在り方というのも刻一刻変わっていくので、よく考えていかないといけませんよね。

本日はどうもありがとうございました。

◇コノミアキラさんプロフィール:

2次元への敬愛を2.5次元アートとして追及した作品が評価され、世界各地で活躍中。 独自の発想力とメイク技術を駆使し、男女のキャラクターの分け隔てなく、全く別人へと変化することができる。WCS世界コスプレサミットでは、2007年と2010年の2度日本代表に選ばれ、 日本におけるコスプレパフォーマンスの草分け的存在として活躍した。 2013 年『イナズマイレブンGOギャラクシー』で声優デビュー。公式ゲーム・ア二メのCVも担当する。 現在は作家、プロデューサーとしても活躍する、コスプレ界のパイオニア的存在である。

 

☆コノミアキラツイッター@akiracos

https://twitter.com/akiracos

☆Instagram

konomiakira

http://www.imgrum.net/user/konomiakira/1996899780

◇げきとらプロフィール:

NPO法人Genecre代表 分野を限定せず日本のクリエイター活動を支援している。その一環として、ITを用いて、エンターテイメントとしてもアートとしてもハイレベルなダンス活動の可能性を追求している。

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